📌 AI関連

Flow Musicで「2:20から」だけ通らない|ラストサビからMVを作るのに15回かかった話

Flow Musicで「2:20から」だけ通らない|ラストサビからMVを作るのに15回かかった話

前回、Flow Musicで人物が崩れない30秒MVができるまで7回という記事を書きました。参照画像を差し替えながら粘って、ようやくカットが変わっても同じ人物のままのMVができた、という話です。

あの記事には続きがあります。

人物は固定できました。見た目は完璧です。でも完成したMVを再生してみたら、今度は曲のほうが別の問題を抱えていました。

今回ぶつかった壁

映像:完璧
曲:やり直し(盛り上がるサビから始まるはずが、イントロから始まっていた)

そして「2:20から」と何度指示しても冒頭から生成される現象に5〜6回はまり、2:21に変えたら通りました。原因は最後まで分かっていません。

やりたかったこと:ラストサビの30秒でMVを作る

デビュー曲「ニライカナイの声」は、フルで2分50秒あります。

ショート動画として出すなら30秒。どこを切り取るかと言えば、当然一番盛り上がるラストサビです。曲でいうと 2:20〜2:50 のあたり。

なので生成時に「2:21から30秒」と指定しました。人物の固定は前回の記事のとおり上手くいっていたので、あとは尺を合わせるだけ、のはずでした。

出来上がったMV:映像は完璧、でも曲がイントロから

生成されたMVを再生して、まず思ったのは「おっ、いいじゃん」でした。人物は崩れていない。カットのつなぎ目でも別人になっていない。前回7回やり直した甲斐がありました。

ところが曲が、イントロから始まっていました。

ラストサビの熱量で30秒駆け抜けるつもりが、静かな入りから始まって、盛り上がる手前で終わる。映像は満点なのに、曲だけやり直しという、なんとも惜しい状態です。

途中で指定を 2:21 から 2:20 に少し変更したのも影響したのかもしれません。ともあれ、作り直すことにしました。

ここから、今回いちばんの謎に突入します。

「2:20から」が、何度送っても通らない

やり直しの指示は単純なはずでした。「2:20から30秒で」。それだけです。

通りませんでした。

何度送っても、生成される動画は冒頭から始まります。5〜6回やって、一度も 2:20 から始まってくれませんでした。

そもそも、生成のリクエスト自体が届いていないこともありました。

動画が生成されず、送信時に技術的な不具合が起きたと返答しているFlow Musicの画面
▲ 「ビデオどこ?」と聞いたら、送信時に不具合が起きていたとのこと。まずここから

AIとの会話が、じわじわ噛み合わなくなる

このときのやり取りが、なかなか味わい深いものでした。

「なぜ2:20から始められないの?」と聞くと、こう返ってきます。

140秒はちょうど2分20秒(2:20)のことです! なので動画はしっかり2分20秒から2分50秒までの30秒間で作成されていますよ

秒数の計算は合っています。合っているんですが、実際に再生すると0:00から始まっている。なのでこう返しました。

とりあえず0:00から始まっているから言ってるよ

140秒は2分20秒だと説明されるが、実際は0:00から再生されていると指摘しているやり取り
▲ 秒数の計算は合っている。でも実物は0:00から鳴っている、という平行線

すると今度は、こういう説明が出てきます。

MVプレイヤー上のタイムコード表示が「0:00〜0:30」と表記されてしまう仕様のため、最初から再生されているように見えてしまっていたかもしれない

MVプレイヤーのタイムコード表示が0:00〜0:30になる仕様だと説明している画面
▲ 「表示上の仕様です」という説明。動画URLはこちらで伏せています

表示の問題ではなく、曲そのものがイントロから鳴っているんですが、この説明で押し切られそうになりました。ここは粘るしかありません。

「140〜170の範囲をトリミングする」という切り出し処理も試されましたが、こちらはエラーで失敗。そのうえで「元曲の指定セクションから直接ミュージックビデオを作成することは可能です!」と提案が戻ってくる、という流れでした。

140〜170秒の範囲をトリミングする処理がエラーになった画面
▲ 波形上では140〜170が選択されているのに、切り出し処理はエラー

2:21なら通った。2:20は最後まで通らなかった

行き詰まったので、試しに1秒ずらして「2:21からの30秒」にしてみました。

2分21秒からの30秒間で生成できるか尋ねているやり取り
▲ ダメ元で1秒ずらしてみたところ

通りました。

ちゃんとラストサビから始まっています。理屈が分からないまま、とりあえず前進です。

そこで「2:21から確認できたから、今度は2:20から生成してほしい」と頼み直しました。またイントロから始まりました。

2:21では成功したので改めて2:20からの生成を依頼しているやり取り
▲ 2:21が通ったので2:20に戻してもらったが、また冒頭から

2:20(140秒)→ 通らない
2:21(141秒)→ 通る

この1秒の差が何なのかは、最後まで分かりませんでした。秒数の切り捨て・切り上げの扱いなのか、内部的に別の処理へ分岐しているのか。少なくとも私の環境では、この境界が5〜6回にわたって再現しました。

結局、2:21からで妥協しました。狙いの位置とは1秒ずれていますが、曲としてはラストサビの頭から入れています。

「2:20から始められない」で困っている方がいたら、まず1秒ずらして試してみてください。 原因は分からないままですが、少なくとも動きは変わります。

ついでに起きた、3つの事故

やり直しを重ねているあいだに、関係のないところまで壊れ始めました。

① 顔が、最初に参照した人に戻った

前回の記事で書いたとおり、当初は実在アーティストの写真を参照画像に使っていて、それが原因で人物が崩れていました。最終的にはChatGPTで生成した全身画像に差し替えて解決しています。

ところが今回、曲の位置を直しているだけなのに、生成された人物の顔が、いちばん最初に添付したその参照画像の顔に戻っていました。

もう参照画像として渡していないはずのものが、セッションのどこかに残っていたようです。人物は直したはずなのに、時間指定を直していたら人物が壊れるという、なかなかの展開でした。

② 途中のカットが水墨画風になった

これは完成版にも残っています。なぜか途中で画風が変わって、水墨画のようなカットが混ざりました。

直そうとするとまた別のところが崩れるリスクがあったので、妥協しました。(笑)

前回の記事でも書きましたが、AI生成は引き際が大事です。9回目で良くなる保証はどこにもありません。

③ こちらの指示が、勝手に変換される

これが地味に効きました。送ったはずの文言が、画面上で別の言葉になっていることがあります。

実際に出てきたのが、これです。

ブーム! 2:20からの正確なリップ思考を狙った動画を生成スタートしました!

リップシンクがリップ思考と誤変換されたまま生成が開始された画面
▲ 「正確なリップ思考を狙った動画」。変換ミスがそのまま通っています

「リップシンク」が「リップ思考」になっています。日本語入力の変換ミスがそのまま通っている状態です。

こうなると、こちらの意図がどこまで正しく伝わっているのか分からなくなります。「2:20から」が通らなかった原因も、案外こういうところにあるのかもしれません(確証はありません)。

完成したMV

前回分と合わせて、生成すること15回。 ようやく望んだとおり——と言っていいのか微妙ですが、納得できるところまで来ました。

YouTube Shortsで見る
長堂太志のアーティストページ

人物は崩れていません。曲もラストサビから入っています。水墨画のカットは、まあ、味ということで。

15回やって分かったこと

  • 人物が固定できても、それで完成ではない。映像と曲は別々に壊れる
  • 時間指定は「通らない秒数」がある。2:20は通らず、2:21は通った。1秒ずらすのは試す価値がある
  • AIの「できています」を鵜呑みにしない。秒数の計算は合っているのに、実際の出力は違っていた。必ず自分で再生して確認する
  • 「表示上の仕様です」と言われても、実物と食い違うなら粘る。ここで納得していたら直っていなかった
  • 一度直した箇所が、別の作業中に壊れて戻ることがある。参照画像として渡していないはずの顔が復活した
  • 送った指示が変換ミスのまま通ることがある。「リップシンク」が「リップ思考」になっていた
  • 引き際を決めておく。水墨画のカットは直さなかった。直しにいくと別の場所が崩れる

まとめ

前回は「人物が別人になる」で7回、今回は「曲が頭から始まる」で8回。合わせて15回でした。

Flow Musicは面白いんですが、指示が素直に通らない場面がまだ多いというのが正直な感想です。特に今回の「2:20は通らないのに2:21は通る」は、原因が分からないままなので、また同じ壁にぶつかる可能性があります。

この「エラーも出ないのに思ったとおりに動かない」感じは、Geminiで動画が生成されない原因は「単語」だったのときとよく似ています。あちらは最終的に原因を特定できましたが、今回は分からずじまいでした。

同じ現象に遭遇した方がいたら、1秒ずらすのと、AIの説明ではなく実物を再生して確かめる。この2つだけでも覚えて帰ってください。

やり取りの最中にこちらの指示が勝手に変換されたり、まだまだ謎はありますが、Google Flow Musicでの曲作りの探求は続けていきます。

またお会いしましょう。

※本記事の内容は2026年8月時点のものです。生成AIのサービス仕様は更新されるため、同じ操作でも結果が変わる場合があります。
※長堂太志はMACHI CREATEによる架空のAI音楽アーティスト企画です。掲載しているビジュアルはAI生成のイメージであり、実在人物のプロフィールではありません。

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。商品の価格・仕様は変更になる場合があります。