AIで画像を生成すると、どうしても出てしまうものがあります。
「あ、これAIだな」という感じ。
そりゃそうです。AIで生成したので。ただ、この「AIっぽさ」はプロンプトを足していくだけで、かなりのところまで落とせます。
実際に同じ画像へ段階的に指示を重ねていったら、想像以上に変わりました。そしてやりすぎると今度は逆方向に振り切れることも分かりました。
先に結論
① プロンプト1行で一気に実写へ近づく
② ただし自然に寄せすぎると「粗さ」が目立ち始める。すっぴん化する
③ 正解はその手前のどこか。好みの位置で止めるのが一番大事
何が「AIっぽさ」の正体なのか
段階を踏んでみて、AIっぽさは大きく3つに分解できると感じました。
- 肌 — 毛穴も産毛も無い、均一でツルツルした質感
- 目 — 大きすぎる瞳、左右対称すぎるまつ毛、カラコンのような虹彩
- 画質 — ノイズも手ブレも無い、構図が整いすぎた「作られた1枚」
逆に言えば、この3つをそれぞれ崩しにいくと自然になります。 以下の検証も、結果的にこの順番で効いていきました。
なお今回は「生成済みの画像を後から寄せる」話です。そもそも狙った1枚を出す側のコツはChatGPTの画像生成で「狙った一枚」を出すコツにまとめてあります。
検証1:4段階でどう変わったか
元画像:いかにもAI
生成したままの状態です。肌が完全に均一で、光沢が強く、瞳が大きい。髪も一本一本が整いすぎていて、全体に「絵」の質感が残っています。

段階1:まず方向づけをする
▼ 投げたプロンプト
SNSに実在しそうな20代の成人日本人女性を
スマートフォンで撮影した自然な写真として仕上げて
ここが一番変化量が大きかったです。 たった1行で、光の当たり方と肌の質感がまとめて現実寄りに動きます。

効いている理由はたぶん、「スマートフォンで撮影」という条件が、カメラ・光・画質を一括で指定しているからです。高級機材で撮ったような完璧な光ではなくなり、その場の光で撮った写真に近づきます。
迷ったらまずこれ1行、で良いと思います。
段階2:AI特有の要素を名指しで外す
▼ 投げたプロンプト
AI生成に見える要素を避け、
現実のSNSに投稿されていそうな一枚にして
段階1ほどの劇的な変化ではありませんが、残っていた"完成品っぽさ"がもう一段落ちました。 構図の整いすぎや、背景の作り物っぽさが薄れます。

段階3:肌に直接手を入れる
▼ 投げたプロンプト
肌を均一になめらかにせず、
毛穴・産毛・薄い赤み・自然な陰影を控えめに残して
ここで肌のツルツル感がはっきり消えます。 頬の赤み、鼻まわりの陰影、産毛の立ち方が入って、一気に「撮った写真」の顔になりました。

ただし、目だけは最後まで残ります。 顔の造作は均一なままで、瞳のカラコン感も抜けきりません。まぁまぁ自然に近づいた、というところで止まりました。
目を直したいなら、肌とは別に指示が要るというのが分かった収穫です(後述の⑪〜⑮)。
検証2:2段階でも十分いける
別の画像でも試しました。こちらは元から画像自体の見た目が良く、AI感はあるものの破綻はしていない状態です。

段階1(「SNSに実在しそうな〜」)を投げた時点で、まずまず良い線に。

続けて、段階3と最後の仕上げを1つにまとめて投げました。
▼ 投げたプロンプト
肌を均一になめらかにせず、毛穴・産毛・薄い赤み・自然な陰影を控えめに残して
モデル級のかわいさは維持しながら、完璧さより実在感・生活感・自然な不完全さを最優先して
これで着地しました。「モデル級のかわいさは維持しながら」を前半に入れておくのが効きます。 これが無いと、次に書く失敗パターンに落ちます。

失敗例:自然に寄せすぎた
ここが今回一番の学びでした。
元々そこそこ自然な画像に対して、同じ強度の指示を重ねたらどうなるか。

段階1を投げた時点で、すでに十分自然でした。そこにさらに「毛穴・産毛・薄い赤み〜完璧さより実在感・生活感・自然な不完全さを最優先して」を投げたところ——

自然になりすぎました。 ほぼすっぴんです。美形ではあるものの、狙っていた雰囲気からは離れてしまいました。

元画像がどれくらいAIっぽいかで、必要な強度が変わります。
すでに自然寄りの画像に強い指示を足すと、崩す方向に振り切れて粗さだけが残ります。1つずつ足して、毎回見て判断するのが結局いちばん速いです。
調整用プロンプト20個|目的別に整理
実際に使えたものを並べます。全部を一度に投げないでください。 上から順に1つずつ足して、気に入ったところで止めるのが正解です。
A. まず方向づけする(迷ったらここから)
| # | プロンプト | 効果 |
|---|---|---|
| ① | SNSに実在しそうな20代の成人日本人女性を、スマートフォンで撮影した自然な写真として仕上げて | これだけで一気に実写に近づく |
| ④ | 広告モデルではなく、一般人が日常で撮影した写真のようにして | 素人美女らしさが出る |
| ⑤ | AI生成に見える要素を避け、現実のSNSに投稿されていそうな一枚にして | 画像全体のAI感を抑えられる |
| ⑱ | 清潔感・上品さ・親しみやすさを残しながら、現実に存在しそうな可愛さを優先して | 本当にいそうな美女へ近づく |
B. カメラ・光・画質を崩す
| # | プロンプト | 効果 |
|---|---|---|
| ⑥ | 高性能カメラではなく、スマートフォンで撮影した日常のスナップ写真の質感にして | 綺麗すぎを防いでリアルさが出る |
| ⑦ | 窓から入る自然光やその場にある照明だけで撮影したようにして | 光が自然になじみやすくなる |
| ⑧ | わずかな手ブレ・スマホ特有のノイズ・軽い解像感の粗さを残して | 画質を崩して実写へ近づける |
| ⑨ | 構図を完璧に整えず、少し傾きや余白の偏りがある自然なフレーミングにして | 整いすぎを防いで人が撮った感が出る |
C. 肌の質感を作る(効果が分かりやすい)
| # | プロンプト | 効果 |
|---|---|---|
| ② | CGのような質感・過度な美肌加工・不自然な光沢を抑えて実在感を出して | ツルツルしたAI肌を防げる |
| ③ | 美しさは維持しつつ、顔や肌を完璧に整えすぎないで | 人間らしいリアル感が出る |
| ⑯ | 肌を均一になめらかにせず、毛穴・産毛・薄い赤み・自然な陰影を控えめに残して | 人間らしい肌質になる |
| ⑲ | 髪を一本ずつ均一に整えず、後れ毛・浮き毛・毛束のばらつきを自然に残して | 柔らかな実写感が出る |
D. 顔・目・表情を直す(肌とは別に指定が必要)
| # | プロンプト | 効果 |
|---|---|---|
| ⑪ | 顔の輪郭・骨格・目・眉・鼻・唇の配置を現実的で調和の取れたバランスにして | 顔のパーツの違和感を防げる |
| ⑫ | 瞳を大きくしすぎず、自然な白目の量・左右差・まぶたの厚みを残して | 不自然なAI顔を防げる |
| ⑬ | 笑顔を作り込みすぎず、口角や目元がわずかに動く程度の自然な表情にして | 人間らしい表情になる |
| ⑭ | 真正面のカメラ目線に固定せず、少し視線を外した自然な目線にして | 作られた感が減る |
| ⑮ | 眉・目元・口角にごく自然な左右差を残して、完全な左右対称にしないで | 整いすぎた人形顔を防げる |
E. ポーズと手
| # | プロンプト | 効果 |
|---|---|---|
| ⑩ | 撮影のために作ったポーズではなく、日常の途中を偶然撮影したような瞬間にして | ポーズ感を消して自然な美女になる |
| ⑰ | 手や指は自然な本数・関節・長さ・重なり方にして、スマートフォンの持ち方も現実的にして | 手の破綻を防げる |
F. 最後の仕上げ
| # | プロンプト | 効果 |
|---|---|---|
| ⑳ | モデル級のかわいさは維持しながら、完璧さより実在感・生活感・自然な不完全さを最優先して | 最後の仕上げに一番効く |
使うときのコツ
実際に回してみて分かった、効かせ方のポイントです。
- ①から始める。 変化量が圧倒的に大きいので、まずこれで大枠を決める
- 1つずつ足す。 まとめて投げると、どれが効いたのか分からなくなる
- ⑳の「モデル級のかわいさは維持しながら」を必ず添える。 これが無いと、崩す指示が顔の魅力まで削っていく
- 目は肌とは別問題。 ⑯で肌が直っても瞳のカラコン感は残るので、⑫を単独で足す
- 元画像の状態を見てから強度を決める。 すでに自然な画像に強い指示を重ねると、すっぴん化して粗さが目立つ
ちなみに、こうして仕上げた画像を動画生成の参照に使う場合は話が別で、顔アップより全身1枚のほうが人物が崩れませんでした。そちらはFlow Musicで人物が崩れない30秒MVができるまで7回に書いています。
まとめ
- AIっぽさは肌・目・画質の3つに分解できる
- プロンプト①「SNSに実在しそうな〜スマートフォンで撮影した自然な写真として」だけで一番大きく動く
- 肌は⑯、目は⑫、仕上げは⑳。それぞれ別に指定する
- 自然に寄せすぎると粗さが出る。 完璧すぎもダメ、自然すぎもダメ
- 正解は自分の好みの位置。1つずつ足して、毎回見て止める
AIっぽすぎるとあんまりだし、自然に寄せすぎると今度は粗さが目立ってくる。お好みのところで調整しましょう。
※本記事で扱っている画像はすべて生成AIによる架空の人物であり、実在の人物ではありません。
※記載内容は2026年8月時点で試した結果です。生成AIのモデルは更新されるため、同じプロンプトでも結果が変わる場合があります。